左官屋風味な、一期一会

今回出逢えたのも、何かのご縁ですから…。

先日、色々なプロデュースをなさっている、とある方からホームページ経由で問い合わせを頂きました。
知人の方が歯科を開業されるにあたり、新医院の内装工事を進めていたところ、診察椅子の前に飾りたかったオブジェ(パターンをつけた、左官壁)が、どぉーしても気に入らないとの事。
その方曰く 「私ら素人が見ても変だよ!これは」 のように仕上がってしまった、オブジェを何とかしてもらいたいと…。
電話で話を聞いても、その物がどのようなものなのか?どんな材質の物に、何を塗ってあるのか?建築に携わらない、一般の人の言い方では要領を得ません。
見に行くのが一番早いね↗↗↗

おっしゃってる事が、よぉーーーく分かりました。

施工した職人さんは、それは一生懸命やってたそうですよ。
ただ、要所のおさまりが悪いのと、お施主様のイメージに合っていない (これが一番ダメ) 事。

左官材料は、それはそれは、こんなに種類が必要か?と思われる程、多種多様であります。
その材料を、基本は鏝で塗るわけですから、一人の職人が、頑張って同じに塗ろうとしても、全く同じ壁を塗る事は不可能です。
ある意味、”趣(おもむき)”に繋がるんだけどね。

奥様もおっしゃってました。「この人は(頑張ってた、おにいちゃん)色んな処を見てきていないんだよね!」

正に、その通りなんです!!!

俺んとこの職人にも、常日ごろから ”少し変わった壁を見たら、どんな材料を、どのようにして塗ったのか?想像しながら良く見てきなさい”
まず他人が施工した、良いと思われる物を ”視る” 事は、絶対不可欠です。そこから考え、失敗を繰り返し、徐々に得とくするしかない、技術なんです。
だから、安売りしちゃいけないんだ!って、心に命じているんだけど…
今回も 「私の小遣いで支払うしかないので、安くしてぇ~」なんて頼まれると、ついつい人情に、ほだされる俺は安くしてしまいますぅ。

最終的には、御主人、奥様共々気に入って頂き、よろしい結果となりましたが ”人の振り見て、我が振り直せ!”とは良く言ったもので、「こいつ、下手糞な左官屋だなぁ!」 って言われないようにしなくてはね。。。

今回ご紹介頂いたのは、 KEITO’S(ケイトス)http://www.keitos.com/ の井上さんです。(勝手に紹介してしまいますが、御迷惑であれば一報下さい。)
井上さんとは、ほとんど電話でのやり取りしかありませんでしたが、「これも何かのご縁ですから」と言って頂き、とても嬉しく、心強く感じました。

一期一会という言葉が有ります。

他人と会う時、二度と会えないかもしれないから、その出会いを大切にしましょう。 ってな感じの軽いものだと思っていましたが、もっと深い意味が有ったんですyo!!!

茶道の教えを説いた言葉で、”一生のうち一度しか会えないと思って、丁寧に接しなさい”

もっと深く言えば  ”同じ人に次、会ったとしても、時は流れているのだから、全く同じ条件で会う事は不可能だ。”  このような意味にもとれるんじゃないかなぁ?

左官屋が作る壁も、同じものは二度とできません。一期一会の精神をもって、壁塗りに専念しなくては…。って疲れそう……。。。

アメリカで頑張ってる、クンタキンテこと,川船君。いつも気にしてくれてありがとう!
今回も、バカ息子の件をログしようかと思いましたが、 あまりにも情けなく、その気にもなりませんでした。

人生五十年 なんて信長が敦盛を舞っていた戦国時代に比べれば、随分と寿命も延びたようだけど、色々トラブル絶えないね?変に慣れてきた自分が少し怖いな…。

3月末になり、やっと更新できました。良かった。貧乏ひまなし。

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